0歳児時短勤務の「ごめんね」を解消！愛情はスキンシップで満たす

共働き世帯の増加に伴い、0歳児の時に時短勤務で仕事に復帰されるママは少なくありません。

しかし、産休・育休中とは一変した生活で、多くの方が様々な不安を抱えていらっしゃいます。

特に朝、保育園へ向かうバタバタから始まる一日の流れ、家と保育園のスケジュールをこなすことは体力的にも精神的にもしんどいと感じがちです。

そして、その疲れのピークで迎える帰宅後に泣く0歳の我が子を前に、「自分はちゃんと愛情を注げているだろうか」と、強い罪悪感を覚える方も多いのではないでしょうか。

さらに、衛生面や時間の都合から帰宅後すぐお風呂に入れるルーティンの中で、子どもとの時間が確保できず、疲れから癒やしを求めている方もいます。

この記事では、そんなママたちに向けて、短い時間で濃密な愛着形成ができるスキンシップ遊びやマッサージオイルを使った具体的な方法をご紹介します。

あなたが抱えるその罪悪感や不安は、実は責任感の裏返しです。

0歳児の時短勤務を支えるワーママの現実

慌ただしい一日の流れ、家と保育園の乗り切り方

共働き家庭にとって、朝の登園準備から始まる一日の流れは時間との戦いです。

特に0歳児の場合、授乳や離乳食、体調の急変も考慮する必要があるため、少しでも歯車が狂うと保育園へ向かうまでバタバタと慌ただしくなります。

例えば、朝の準備の多くを夜のうちに済ませておくことが、乗り切り方の基本です。

古くから言われることですが、洗濯やゴミ出し、翌日の子どもの洋服の用意などを前日に済ませておくことで、朝の時間を確保できます。

このように、保育園の年間行事スケジュールをあらかじめ把握しておき、そのうえで仕事の段取りをするようにすれば、仕事の欠勤によるダメージを軽減できます。

以下に、フルタイムと時短勤務の一般的なスケジュール比較を示します。

このため、夫婦でスケジュール共有アプリを使うなど、子育てや家事を協力しあう体制を整えることがママへの負担集中を減らすためには欠かせません。

このように、タスクを見える化し、夫婦間で送り迎えや家事を分担することが、スムーズな家と保育園の乗り切り方につながります。

0歳児の時短勤務は定時にしてもしんどいと感じるワーママの癒やしがない日常

時短勤務を選択しても、多くのワーママは「定時でもしんどい」と感じています。

これは、時短によって業務量が減るわけではなく、むしろ限られた時間で成果を出すために高い集中力が求められるためです。

多くは、仕事が終わっても一息つくひまもなく保育園へお迎えに行き、帰宅したら夕飯のしたくが待っています。

さらに、子どもが小さいうちは急な体調不良による欠勤が多くなりがちです。

この結果、業務が遅れ、周囲に迷惑をかけたくないという責任感から、さらに自身を追い込んでしまう悪循環に陥ってしまうケースが少なくありません。

長時間労働ではないにもかかわらず、常にタスクに追われるため、自分の時間を持つどころか、十分な睡眠時間の確保も難しい状況になり、癒やしがないと感じてしまいます。

一方で、このようなタイトな生活を送っている中でも、自分の存在価値を再確認する方法があります。

それは、「役割」ではなく「価値」で自分を見ることです。

例えば、限られた時間で成果を出す工夫ができていること、残業できない分、朝やお昼に集中して業務をこなしていることなどです。

帰宅後に泣く0歳の我が子を見て抱く罪悪感

仕事から解放されても、帰宅後に泣く0歳の我が子を見て、多くのママは「可哀想なことをしているのではないか」という強い罪悪感を抱いてしまいます。

しかし、この罪悪感の正体は、「他人に迷惑をかけたくない」「子どもに最善を尽くしたい」という責任感の裏返しです。

子育てに詳しい専門家によると、そもそも愛情は接する時間の長さで決まるものではありません。

むしろ、離れている時間があることで心に余裕ができ、子に対する愛おしさが増して、短い時間でもしっかり関われることが重要です。

前述の通り、子どもを預けて仕事に復帰することは決して愛情不足につながる行為ではありません。

この罪悪感を軽くするためには、「今の私にできること」を言語化して、自分で自分を認めてあげることが必要です。

「できなかったこと」に目を向けがちな私たちだからこそ、「できていること」をノートなどに書き出し、自己肯定感を高めていきましょう。

効率化が必須となる帰宅後すぐお風呂の進め方

帰宅後すぐお風呂のルーティンは、効率化と衛生管理の観点から多くの共働き家庭で実践されています。

特に保育園で菌をもらってくる可能性や、遊びや汗で汚れていることを考えると、入浴を優先することは理にかなっています。

帰宅後すぐにお風呂に入れる最大のメリットは、湯冷め対策と寝落ち防止です。

お風呂を済ませておけば、夕飯後に疲れて寝落ちしてしまっても、そのまま寝かせられる安心感があります。

一方、デメリットとして、0歳児は離乳食の食べこぼしなどで夕飯後に服が汚れるため、二度洗いが必要になる可能性があります。

ワンオペでのお風呂の進め方で最も重要なのは、赤ちゃんから絶対に目を離さないことです。

そのために、赤ちゃんを安全に待機させる場所を確保する必要があります。

先輩ママたちが「本当に買ってよかった」と答えるグッズには以下のようなものがあります。

• リッチェルのひんやりしないおふろマット：首すわり前の赤ちゃんを安定させて寝かせ、両手を使って体を洗えます。
• バスチェア：背もたれと股ストッパーがあり、沐浴やママがお風呂に入っている間の待機場所として使えます。
• 吸水ヘアキャップ：赤ちゃんに被せれば、湯冷めを防ぎながら焦らず保湿や着替えをさせられます。

また、お湯の温度は38度～40度くらいに調整しましょう。

赤ちゃんは体温調節が未熟であるため、大人にとっては少しぬるいと感じる温度で十分です。

脱衣所の室温も裸で寒くない暖かさに調節することが大切です。

職場復帰直後に感じる仕事と両立への不安

職場復帰直後は、「仕事で以前のように働けない自分」への落ち込みや、「子どもの病気で欠勤することへの不安」が大きくなります。

特に、上司から「保育園は18時30分まで預かってくれるのになぜ時短勤務を取得する必要があるのか」「いつからフルタイム勤務が可能なのか」といった質問を受ける場合、対応に困ってしまうことがあります。

そして、復帰後は子どもの発熱などで早退や遅刻は避けられません。

そこで、周りには味方になってもらうことが重要です。

支えてくれる職場の仲間には、申し訳なさや感謝の気持ちをその都度伝えるとともに、普段から子育ての苦労を少しずつ伝え、理解を深めてもらうように働きかけましょう。

キャリアへの影響が気になるかもしれませんが、この先取り戻すチャンスはたくさんあるため、長い目で考えることが大切です。

罪悪感を力に変える0歳育児と時短勤務のヒント

罪悪感を解消するスキンシップ遊びとその効果

帰宅後のわずかな時間でも、スキンシップ遊びは子どもの心を満たし、ママの罪悪感を解消する特効薬になります。

なぜなら、スキンシップをすると親子ともにオキシトシンという愛情ホルモンが分泌されるためです。

このオキシトシンは、ストレスホルモンを出にくくする働きを持ち、心が安らぎ、幸福感や愛情を深める物質です。

子どもにとってはこのオキシトシンを分泌しやすい脳にしてあげることで、将来的にストレス耐性を高め、穏やかな性格を育む効果があるこ言われています。

特別な道具は必要ありません。寝る前やすきま時間にもできる遊びを取り入れてみてください。

• きゅうりができた：「塩ふってパッパッパ」と歌いながら軽く身体を刺激する遊びです。
• 一本橋こちょこちょ：歌に合わせて指先から頭に向かって指でのぼり、最後にくすぐる遊びで、皮膚感覚の発達を促します。
• あたまかたひざぽん：歌に合わせて頭や肩、膝などを優しく触る遊びで、身体の部位を認識する手助けにもなります。

ただし、大人が一方的に行うのではなく、子どもが泣いたり、訴えたりしたときにすぐに応えてあげるなど、「分かってもらえている」という実感を与える反応的な関わりを心がけてください。

親子の絆を深めるマッサージオイル活用法

入浴後のスキンケアや寝る前の時間は、マッサージオイルを使ったベビーマッサージを取り入れる絶好のチャンスです。

ベビーマッサージは、単なるスキンシップ以上に親子の絆を深める効果や、血行促進による身体の発達を促す働きが期待されています。

ベビーマッサージにオイルを使うのは、摩擦を減らし、赤ちゃんの肌を傷つけずに心地よくマッサージをするためです。

オイルには大きく鉱物油（ミネラルオイル）と植物油の2種類がありますが、肌になじみやすい植物性キャリアオイルの使用が推奨されています。

なお、オイルを使用する際は、パッチテストを必ず実施し、赤みやかゆみがないか確認してください。

また、柑橘系の精油などには光毒性のリスクがあるため、赤ちゃんには精油を加えず、キャリアオイルのみの使用が安全です。

ベビーオイルは保湿以外にも、オムツ替えの際にこびりついたうんちを優しくふき取ったり、耳や鼻の掃除をする際の潤滑油としても使えるため、多用途性も高いです。

家事の「ゆるし」で生み出すゆったりスキンシップ時間

家事の「ゆるし」は、ワーママがゆったりとしたスキンシップ時間を生み出すために最も有効な手段の一つです。

すべての家事を完璧にこなそうとすると、自分の時間がなくなり、結果として子どもとの関わりも焦りからくるものになってしまいます。

このため、家事はできる限り時短することを目標にしましょう。

前述の通り、疲労をためてイライラしながらむやみに頑張り続けるよりも、心身のコンディションを良くしてから対処するほうが効率もアップします。

炊事や洗い物の負担を軽減するため、レトルトや冷凍食品、スーパーのお惣菜などの中食（なかしょく）を取り入れることに罪悪感を覚える必要はありません。

「手作りごはんにこだわらない」という心のゆるしを持つことが大切です。

週末や連休など時間があるときに作ってあげればよいと考えましょう。

• ドラム式洗濯乾燥機、ロボット型掃除機、食器洗い乾燥機などの時短家電を導入し、家事を自動化します。
• 「お願い」ではなく「宣言」で仕事を引き継ぐように、家事についても夫に「ゴミ出し」や「皿洗い」などのタスクを細かく洗い出して分担します。

ここで重要なのは、時短によって確保した時間を、洗濯物をたたむなどの「残りの家事」ではなく、スキンシップの時間に充てることです。

短時間でも心を込めた触れ合いは、子どもの情緒を安定させ、ママ自身の心の安らぎにもつながります。

朝の保育園前バタバタを減らすための準備リスト

朝の保育園前にバタバタする事は、一日の始まりにママの精神的な疲労を大きく蓄積させます。

これを回避する鍵は、前日夜の準備です。

0歳児は特に登園時間が早いと、午前中に眠たくなってしまう子もいるため、生活リズムを整えることが大切です。

朝の時間を10分でも短縮するため、以下の準備を習慣化しましょう。

• 子どもの着替えセット（肌着、洋服、オムツ）をバッグに入れるだけでなく、朝すぐに着せられるようにセットで脱衣所に置いておく。
• 連絡帳の記載は寝かしつけ前に済ませておく。
• 朝食や離乳食の準備は、食器を出すところまで済ませておく。
• 自分の持ち物（鍵、財布、社員証）を玄関先にまとめておく。

子どもが保育園に行くのを嫌がり泣く時期もあります。

これは親と離れることへの分離不安によるものです。

このとき、親としても不安になるかもしれませんが、泣かれても笑顔で見送る・迎えに行くことが大切です。

なぜならば、ママが安心して送り出せると、その気持ちが子どもにも伝わるためです。

「お迎えにくるよ」「会いたかったよ！」など、毎日同じ言葉を明るく繰り返すことで、子どもは「ママは必ず迎えに来てくれる」という見通しを持てるようになり、安心感が育まれます。

働くママの自分自身の心のケアとストレス解消法

仕事と育児を両立するワーママは、自分のことはどうしても後回しになり、癒やしがないと感じてしまいます。

しかし、ママが心の安定を保てなければ、子どもにも不安が伝わってしまうため、自分自身の心のケアは子どものためにも欠かせません。

前述の通り、泣き止まない赤ちゃんにイライラする事は、正直で自然な感情です。

その感情を否定したり、罪悪感をもったりする必要はありません。

お母さんは少し疲れていて、心に余裕がないだけなのです。

イラついたって、子どもへの愛情が薄れるわけではありません。

外出して気分転換するのは難しい場合が多いため、自宅で短時間で完結できるリラックス法を取り入れるのがおすすめです。

• 読書：育児書だけでなく、ファンタジーやミステリーなど、現実世界と切り離して集中できる物語を読み、脳のスイッチを切り替えます。
• 音楽・ラジオ鑑賞：家事をしながらでも聞けるため、気分転換に最適です。
• お昼寝・うたた寝：子どものお昼寝タイムに合わせて、短時間でも一緒に寝ることで、睡眠負債を解消しましょう。

また、同じ境遇の働くママと話すことは、パパには伝わらないもどかしさが共有できるため、一番効果があるストレス解消法の一つです。

一人で抱え込まず、専門家や友人、家族など、頼れる存在を積極的に巻き込みましょう。

0歳児の時短勤務は愛情不足ではないと自信を持つ

前述の通り、0歳児で時短勤務を選択したからといって、子どもへの愛情が不足しているわけではありません。

接する時間の長さよりも、短い時間でどれだけ濃密な触れ合いができているかが、子どもの情緒安定と愛着形成には重要です。

帰宅後、慌ただしい中でも、目を見て、優しい声をかけながら、ギュッと抱きしめる「ちょい抱き」を意識的に取り入れてください。

この日々の小さな積み重ねが、子どもにとって「ママのところに戻れば安心」という安全基地を築き、将来の社会性やストレス耐性を育む土台になります。