最近、カレンダーを見ていて「己巳の日(つちのとみのひ)」が気になりました。
金運や財運に縁がある日と聞くと、せっかくなら何かしてみたくなることもあります。
私も己巳の日に銭洗い弁天へ行き、小銭を洗ってきました。
ザルに入れた小銭へ水をかけていると、普段は何気なく使っているお金を、いつもより丁寧に扱っている感じがしてちょっと楽しかったです。
家に帰ってから、ふと思いました。
「銭洗い以外には、己巳の日って何をして楽しむんだろう?」
財布を買う?
宝くじを買う?
弁財天さまへお参りする?
調べていくと、己巳の日は「お金の吉日」というだけではありませんでした。
弁財天さまは、もともと水にゆかりのある女神。
そこから音楽や言葉、学問、芸事へとつながり、日本ではさらに財福の神としても親しまれるようになりました。
そう考えると、己巳の日の過ごし方は意外と広がります。
銭洗いへ行く日もあれば、財布を整える日もある。
好きな音楽を聴く日があってもいいし、前から気になっていた本を開いてみる日でもいい。
60日に一度の己巳の日。
次は何をしてみようかな、と少し楽しみにできるような過ごし方を探してみました。
己巳の日にやるといいこと
- 弁財天さまを祀る神社やお寺へお参りする
- 銭洗いをして、お金をいつもより丁寧に扱ってみる
- 財布の中を整理する
- 音楽・美術・読書など「才」にちなんだことを楽しむ
- 水にちなんで、水回りをひとつ整える
全部をする必要はありません。「今回はこれにしてみよう」と、気になるものをひとつ選んで楽しめます。
己巳の日とは?60日に一度巡る弁財天のご縁日

己巳の日は「つちのとみのひ」と読みます。
「己(つちのと)」と「巳(み)」が組み合わさった日です。
日本の暦に出てくる干支は、十二支だけではありません。
「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」という10種類の「十干」と、私たちにもなじみのある12種類の「十二支」を組み合わせて表します。
この組み合わせは全部で60通りあり、「六十干支」と呼ばれます。
己巳は、その6番目にあたる干支です。
この六十干支については、国立国会図書館「日本の暦・干支①六十干支」や、国立天文台 暦計算室「暦Wiki/干支」でも詳しく紹介されています。
通常の巳の日は12日ごと。
その中で「己」と「巳」が重なる己巳の日は60日ごとに巡ります。
1年に6回ほど。
毎月巡ってくる日ではないので、カレンダーで見つけると少し特別感がありますよね。
通常の巳の日の過ごし方や、財布・宝くじとの付き合い方については、巳の日にやるといいことは?財布・宝くじ・己巳の日との違いも解説で詳しく紹介しています。
巳が願いを弁財天さまへ届けてくれる?
己巳の日の話で面白いのが、「巳」と弁財天さまとのつながりです。
京都の六波羅蜜寺では、12日ごとに巡る巳の日を、芸事や財運を司る弁財天さまの御縁日としています。
さらに、
「弁財天さまの遣いである巳が願いを聞き、それを弁財天さまへ伝えてくれる」
という言い伝えも紹介されています。
なんだか手紙を届けてもらうようで、ちょっと楽しくなります。
12日ごとに巡る巳の日の中でも、60日ごとの己巳の日は特に縁起のよい日として親しまれています。
こうした巳の日と己巳の日の由来については、六波羅蜜寺「弁財天『巳の日』のお参り」で確認できます。
「金運の日」とだけ聞くより、
「今日は巳が弁天さまへ願いを届けてくれる日なんだ」
と思うと、お参りもちょっと違った気分で楽しめそうですよね。
銭洗いだけじゃない|弁天さまは水や音楽、芸事にもゆかりがある

弁財天さまと聞くと、
「金運」
「銭洗い」
「白蛇」
あたりを思い浮かべる人も多いかもしれません。
ところが、もともとの姿をたどっていくと、少し違った顔が見えてきます。
弁才天のルーツとされるのは、インドの女神「サラスヴァティー」です。
もともとは河川と結びついた女神で、音楽や学芸、言葉などにも関係する存在として伝わってきました。
弁才天のルーツや、川・音楽・学芸とのつながりについては、大本山 石山寺「弁才天・弁財天」でも紹介されています。
川の流れから水。
水の流れる音から音楽。
よどみなく流れる水から言葉や弁舌。
そんなつながりを想像すると、
「どうして弁天さまが音楽や芸事の神様なの?」
という疑問も少しわかりやすくなります。
「弁才天」と「弁財天」はどう違う?
弁天さまについて調べていると、
「弁才天」
「弁財天」
という2種類の表記が出てきます。
この記事でも両方の表記が登場します。
もともとの「弁才天」は、「才」の字からも、音楽や言葉、学芸とのつながりを感じられる名前です。
その後、日本で財福の神としての信仰も広がり、「財」の字を使った「弁財天」という表記も広く使われるようになりました。
つまり、弁天さまには、
水。
音楽。
言葉。
芸術。
学問。
財福。
いろいろな顔が重なっています。
これを知ると、「己巳の日=財布や宝くじの日」だけでは少しもったいなく感じてきます。
好きな音楽を聴く。
美術館へ行く。
本を読む。
何かを書く。
勉強を始める。
こうした過ごし方も、弁天さまとのつながりを感じながら楽しめそうです。
己巳の日にやるといいこと|銭洗いから芸術まで楽しみ方はいろいろ
ここからは、弁財天さまにちなんだ己巳の日の過ごし方を、ひとつずつ見ていきます。
弁財天さまを祀る神社やお寺へお参りする
己巳の日らしい過ごし方のひとつが、弁財天さまを祀る神社やお寺へのお参りです。
お願いしたいことがあるなら、それを伝える。
特にお願い事が浮かばなければ、最近あったことを思い返しながら手を合わせる。
そんな参拝もあります。
己巳の日には、特別な御朱印や行事を行う寺社もあります。
六波羅蜜寺では、巳の日に弁財天さまの特別印が入った御朱印が授与されています。
「その日だけ」のものを目当てにお参りしてみるのも、吉日の楽しさのひとつですよね。
特別行事や御朱印の授与時間などは寺社によって違うため、お目当てのものがある場合は公式サイトを確認してから出かけると予定を立てやすくなります。
銭洗いをして、お金をいつもより丁寧に扱ってみる
銭洗いというと、
「洗ったお金が増えますように」
というイメージが強かったのですが、実際にやってみると、それだけではありませんでした。
普段なら財布から出して、そのまま使ってしまう小銭をザルへ入れる。
水をかける。
濡れた小銭を拭く。
ほんの短い時間ですが、お金そのものをじっくり見ることになります。
「あ、この10円玉けっこう古いな」
なんて思ったりして。
こういう時間も含めて、銭洗いの面白さなのかもしれません。
銭洗いの作法は寺社によって違います。
ザルの使い方や、紙幣を洗うかどうか、洗ったお金をどうするかについても、それぞれ案内があります。
その場所の掲示や公式案内を見ながら楽しむと迷いにくくなります。
財布を整える|新しく買わなくても楽しめる

己巳の日には、財布を買ったり、新しい財布を使い始めたりする人もいます。
ちょうど財布を替えたいと思っていたなら、
「せっかくだから己巳の日から使おう」
と日を合わせるのも楽しみ方のひとつです。
まだ今の財布を使いたいなら、一度中身を全部見てみるのもいいですよ。
レシートが何枚も入っていた。
使っていないポイントカードがあった。
いつのものかわからないクーポンが出てきた。
財布の底に小銭がたくさんたまっていた。
そんなものを整理すると、見た目もかなりすっきりします。
財布そのものを買うことだけでなく、
「お金を入れている場所を一度ちゃんと見る日」
にするのも、己巳の日らしい過ごし方です。
財布を新しくするとき、「吉日はどこまで気にしたらいいんだろう」と迷う方は、財布の使い始めにこだわらない理由|仏滅や夜の考え方とケアも参考にできます。
お金を使うなら「これ、よかったな」と思えるものへ
金運の日と聞くと、
「貯めるほうがいいのかな」
「使わないほうがいいのかな」
と迷うこともあります。
でも、お金は貯めるだけでなく、気持ちよく使う楽しみもあります。
前から読みたかった本。
好きなお菓子。
美術館のチケット。
気になっていた文房具。
家族と食べるちょっといいおやつ。
「これに使ってよかったな」と感じられるものへ、少しお金を使ってみる楽しみ方もあります。
逆に、その日は特に欲しいものがなければ、何も買わずに財布を整えて終わりでもいいですね。
己巳の日をきっかけに、
「私は何にお金を使うと嬉しいんだろう」
と考えてみるのも面白いですね。
音楽・美術・読書|「才」の弁天さまを楽しむ

銭洗い以外の過ごし方を探していて、面白いと感じたのが音楽や芸術とのつながりです。
弁天さまは「財」の神様だけでなく、「才」に関わる神様としても信仰されてきました。
それなら、
「今日は弁天さまの日だから、好きな音楽をちゃんと聴いてみよう」
という過ごし方も似合いそうです。
昔好きだった曲を一曲だけ聴く。
積んだままになっていた本を開く。
気になる展覧会を調べる。
久しぶりに絵を描く。
文章を書く。
楽器を触る。
資格や語学の勉強を少し進める。
「才能を伸ばさなくちゃ」と構えるより、「好きだったことを思い出す日」にしてみるのも楽しそうです。
弁天さまの由来を知らなければ、己巳の日に音楽を聴こうとは思わなかったかもしれません。
こういう意外なつながりを知ると、暦を見るのがちょっと面白くなります。
水にちなんで、水回りをひとつ整える

弁才天のルーツは河川の女神。
そのつながりから、水回りを少し整えてみるのもひとつの楽しみ方です。
とはいえ、キッチンも洗面所もお風呂もトイレも、全部やろうとすると結構な仕事になります。
蛇口をひとつ磨く。
洗面台の鏡を拭く。
お風呂の排水口だけ掃除する。
トイレの床をさっと拭く。
一か所なら数分で終わります。
「今日は弁天さまの日だから、水回りをひとつきれいにしておこう」
そんな理由があると、いつもの掃除も少し違った気分でできそうです。
トイレと運気の考え方については、トイレ掃除で運気は上がる?毎日続ける意味と心地よく整えるコツでも紹介しています。
酸性タイプと塩素系タイプなど、混ぜると有害なガスが発生するおそれのある洗剤があります。使用するときは、商品の表示や注意事項を確認してください。
己巳の日にやってはいけないことは?言い伝えにはどんな理由がある?

己巳の日を調べていると、
「やるといいこと」
と同じくらい、
「やってはいけないこと」
も気になってきます。
結婚・入籍、お金の貸し借りや借金、大きな支出などについて、さまざまな言い伝えがあります。
いろいろな言い伝えがあるのも、吉日の面白いところです。
昔から伝わってきたものもあれば、「財運に縁のある日だから」という考え方から広がったものもあります。
「こんな言い伝えもあるんだ」と知ると、己巳の日の見え方も少し変わってきます。
気になるものだけ、暮らしの中で楽しんでみるのもよさそうです。
結婚式や入籍を避けるという言い伝え

弁財天さまについては、
「弁財天さまが男女の仲に嫉妬する」
という言い伝えが語られることがあります。
そこから、巳の日や己巳の日には、結婚式や入籍を避けるという話につながることがあります。
一方で、二人の記念日や家族の予定、式場の空きなどに合わせて日を決めることもあります。
暦を楽しみながら、
「己巳の日にはこんな言い伝えがあるみたい」
と二人や家族で話してみるのも、日取りを考える時間のひとつになりそうです。
お金の貸し借りや借金を避けるという考え方

己巳の日は財運に縁のある日とされるため、
「お金を外へ出すより、財布や貯金を整える日にしたい」
と考える人もいます。
そこから、お金の貸し借りや借金、大きな支出を避けるという話につながることがあります。
「今日はお金とのご縁を大切にする日だから、財布の中を整えておこう」
そんなふうに、使うことより整えることへ目を向けるのも己巳の日らしい過ごし方です。
もちろん、予定していた支払いや必要な買い物まで無理に変える必要はありません。
言い伝えをきっかけに、お金との付き合い方をいつもより少し意識してみる。
そんな楽しみ方でもよさそうです。
宝くじはどうする?縁起にあやかって楽しむ人もいる
己巳の日の縁起にあやかって、宝くじを買う人もいます。
「今日は己巳の日だから、一枚買ってみようかな」
いつも宝くじを買う人なら、あえて己巳の日まで待ってみる。
普段は買わないけれど、「今日は一枚だけ」と楽しんでみる。
そんな過ごし方もあります。
自分で決めた範囲で楽しめば、己巳の日のちょっとしたイベントにもなりそうです。
2026年の己巳の日はいつ?年に6回

六波羅蜜寺「弁財天『巳の日』のお参り」で案内されている2026年の巳の日のうち、己巳の日は次の6日です。
| 2026年の己巳の日 | 曜日 |
|---|---|
| 2月24日 | 火曜日 |
| 4月25日 | 土曜日 |
| 6月24日 | 水曜日 |
| 8月23日 | 日曜日 |
| 10月22日 | 木曜日 |
| 12月21日 | 月曜日 |
60日に一度なので、「次もすぐ来る」と思っていると意外と間が空きます。
カレンダーに小さく印をつけておいて、
「次は何をしようかな」
と考えておくのも楽しそうです。
己巳の日と予定が合わないときは、通常の巳の日に弁財天さまへお参りするという選び方もあります。
己巳の日についてよくある疑問
銭洗いしたお金は使う?取っておく?
銭洗いしたお金については、「使う」「福銭や種銭として大切にする」など、寺社によって考え方があります。
参拝した場所で方法が示されている場合は、それに合わせるとわかりやすいです。
どうするか迷ったときは、銭洗いをした寺社で確認してみるのもいいですね。
己巳の日は何時に行動するのがいい?
寺社へお参りする場合は、開門時間や受付時間に合わせます。
御朱印や銭洗いを目的にするなら、受付終了時間も確認しておくと安心です。
家で財布を整理したり、音楽を聴いたりするなら、朝でも夜でもゆっくりできる時間に楽しめます。
己巳の日に何もしなかったら?
仕事や家事で、気づいたら一日が終わっていた。
そんな己巳の日もありますよね。
己巳の日は、また60日後に巡ってきます。
「次は弁天さまへお参りしてみようかな」
「次は財布を整えてみよう」
と、次のお楽しみにしておくのも暦との付き合い方のひとつです。
己巳の日にやるといいことまとめ|次の60日に何をしよう?
私が最初に己巳の日を知ったとき、思いついたのは銭洗いくらいでした。
実際に小銭を洗いに行って、それはそれで楽しかった。
でも、
「次の己巳の日も、また同じことをするのかな?」
と思ったのが、ほかの過ごし方を知りたくなったきっかけでした。
弁財天さまのルーツをたどってみると、河川の女神につながり、そこから音楽や言葉、学問、芸術へと広がっていきます。
さらに日本では、財福の神としても親しまれるようになりました。
そう考えると、己巳の日にできることは思ったよりたくさんあります。
次は弁財天さまへお参りしてみる。
財布を一度全部出して整える。
昔好きだった音楽を聴いてみる。
本を開く。
蛇口をひとつ磨く。
宝くじを一枚買って楽しむ。
60日に一度なら、毎回違うことをしてみるのも面白そうです。
「次の己巳の日は何をしようかな」
そんなふうにカレンダーを見る楽しみがひとつ増えるのも、吉日を暮らしに取り入れる面白さなのかもしれません。
※暦や縁起、弁財天信仰には、寺社や地域などによってさまざまな考え方があります。参拝方法、銭洗い、御朱印、授与品などについては、訪れる寺社の案内をご確認ください。
※宝くじや大きな買い物など、お金に関わる楽しみ方は、普段の暮らしに無理のない範囲で取り入れてください。


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